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「旧台南合同庁舎」に台湾初の消防史料館オープン 

    台湾初の消防史料館がオープンし、台湾の消防史に新たな1ページが加わりました。4月15日午前、黄偉哲台南市長の司会の下「同市歴史開歩来、会則斉力消防八十載」(市と共に歩み、力を合わせて刻んだ消防の八十年)と題し、消防史料館の開館記念式典が行われました。式典には、日本統治時代の台南で初の私設消防団「台南消防組」を組織した住吉秀松氏の次男、住吉弘光氏とその家族が来賓として招かれ、市長より住吉家へ感謝状が贈呈されるとともに、住吉家からは台南消防局へ50万円(日本円)が寄付されました。黄市長は「台南消防組」は1919年に台南で最も早く誕生した消防団であること、そして、住吉秀松氏は消防組の団長を10年以上務めたこと、近代の消防に対する功績が多大であると讃えました。
    黄市長は、消防史料館は、生きた台南消防史であると同時に生き字引でもあり、また、これからも歴史を刻み続けていく場所だとし、台湾消防史の変遷がわかりやすく展示されていること、見学に訪れる人々に防災の最前線で働く人々の功績と台南消防史の変遷を理解してもらうと同時に、様々な防災知識を学んでほしいと挨拶しました。住吉秀松氏の子孫代表には、この歴史的な瞬間に立ち会ってくれたこと、住吉家の台南に対する愛、そして台南消防史に対する多大な功績に感謝の言葉を述べました。また、今も多くの消防関係者が常に台南市民の安全を守っており、自然災害や火災、記憶に新しい2016年2月6日の台南大地震の際にも自らの危険をも顧みずに救援活動を行ったことに対しても感謝を述べ、最後に、今後、最新の消防設備を使用する機会が訪れないこと、防災教育が徹底して行われ、災害発生率が低下することを切に願っているとし、挨拶を締めくくりました。
    旧台南合同庁舎の建物の歴史は二期に分けられます。第一期は昭和5(1930)年で、昭和天皇の即位を記念して「御大記念塔」と呼ばれる塔が建てられ、近くには住吉秀松氏の彫像が置かれていました。6階建ての中央塔は当時市内で最も高い建築物で、火の見櫓としても利用されていたため、「火見楼」と呼ばれていましたが、その後「望火楼」と改められました。第二期は昭和13(1938)年、望火楼の塔の両側が増築され「合同庁舎」となり、塔の両側は、それぞれ消防組詰所と台南州警察会館、錦町派出所が使用しました。
    この旧台南合同庁舎は台湾で現存する数少ない日本統治時代の消防施設であり、台南の消防史においても大きな意義を持つことから、1998年に「市定古跡」に指定されました。修復工事は2014年から開始され、約6,774万台湾ドルをかけて2019年3月に完成しました。その最大の特徴は、修復後の有効利用が考えられている点にあり、建物右側の、以前は派出所、女警隊、少年隊だったところが「消防史料館」に生まれ変わりました。
    現在もこの旧台南合同庁舎には中正消防分隊が駐在していますが、消防史料館が併設されたことにより、文化的、観光的な価値を持つ新たな防災拠点という顔をも併せ持つこととなり、台南の消防発展史に貢献した消防関係者達の功績を記録、展示を目的とし、一般公開を行っています。