台南市は、現地を訪れることができなくても、オンラインツアーや講座を通して海外の都市と交流するプロジェクト「Friendship Box（フレンドシップ・ボックス）」を積極的に展開しています。2019年からの4年間にアジア、欧米、大洋州などの170カ所との間で実施し、日本では、群馬県みなかみ町、滋賀県、山形市、仙台市との間で行いました。観光パンフレットやガイドブックを送って交換し、相手先の展示コーナーを設置したり、イベントを開催したりする方法で展開しており、出国せずに都市間の交流を定着させることができると期待されています。
台南市広報及び国際関係処によると、このプロジェクトでは、台南市の提案に賛同した都市で台南に関する展示を行っています。会場には図書館や百貨店、駅など人が集まりやすい場所が選ばれ、文字や映像、音声を通じて台南の魅力をPRするほか、台南講座を開設して台南グルメや台湾語を紹介した京都市のケースや、台南の伝統的な餅菓子の手作り教室を開催した仙台市の例など、さまざまなアレンジが行われています。
一方、台南市側では、海外の都市から届いたパンフやポスターなどを、市内の図書館などに設けた展示コーナーで紹介しているほか、文化講座やオンラインツアーを定期的に行っています。子どもの忍者変装イベントを実施した滋賀県の例や、映画鑑賞会を開いた仙台市の取り組みなど、多彩なイベントを通じて友好市に対する市民の認識を促進してきました。
日本以外では、韓国の光州、アメリカのコロンバス、オランダのアルメレ、ベルギーのルーヴェン、オーストラリアのゴールドコーストなどでも展開され、参加都市はさらに増加しています。台南市政府は今後も引き続きこのプロジェクトを推進し、2024年の台南400年の節目に合わせた「台南400Box（ボックス）」を用意して、台南の魅力をより積極的に発信することにしています。