自民党青年局の訪問団が4月30日、台南市を訪れ、青年局長の中曽根康隆衆院議員らが黄偉哲市長と日台交流について意見交換しました。このなかで、黄市長は「若い世代が日台間の緊密な友好関係を継承するよう強く期待する」と表明しました。中曽根局長はこれに賛同を示すとともに、台南市が日本の地方都市との間で積極的に交流している点を評価し、「自民党青年局は今後、日台の地方間交流と若い世代の交流に尽力したい」と述べました。
台南市を訪問したのは中曽根局長のほか、平沼正二郎、神谷政幸、根本拓、福田かおるの各氏ら衆参の国会議員と、日本青年会議所の幹部です。黄市長は歓迎のあいさつで「台南市では昨年の台南400にちなみ、日台交流サミットが開かれた。数多くの日本の地方議員が台南を訪れ、日台間の友好関係を深めた。今回台南入りされたみなさまは、いずれも日本のリーダーだ。国際的な難局に当たり、台湾と日本が手を携え、若い世代の協力を発展させることを期待する」と表明しました。具体的には、若い世代の日台交流促進に向けて、修学旅行のプロモーションに力を入れている点を説明し、「若い世代の日本の友人に台南を訪れてもらい、日本統治期の史跡などを見学することで相互理解が深まれば」と期待を語りました。
黄市長は、パイナップルやメロン、赤い果肉のドラゴンフルーツ、グアバなど台南の旬の果物で一行をもてなしました。中曽根局長は「今回の訪問では、台南産農産物の魅力と台南におけるテクノロジーとカルチャーの融合を存分に体験した。将来的には台南のプロモーションも支援したい」との考えを示しました。
黄市長は日台間の友好親善の記念として通称・越光米(台南16号)をプレゼントしました。黄市長は「八田与一技師が設計した烏山頭ダムと嘉南大圳は、嘉南地区の農業生産に100年以上にわたって恩恵を与えている。日台友好を象徴するこれらの水利かんがい施設が台南の越光米を実らせた。日本のコメ需要にも対応したい」と意欲を示しました。
中曽根局長はたびたび訪台していますが、台南訪問は今回が初めてだということです。群馬1区選出の中曽根局長は、黄市長との会談で群馬と台南の関係に触れ、みなかみ町と台南市の友好都市協定、今年初めの小川晶・前橋市長の台南訪問、日本統治期の最後の台南市長となった羽鳥又男氏が前橋出身であることなどを挙げながら、群馬と台南の強い結びつきに思いを新たにしていました。