日本時代に台南で烏山頭ダムと嘉南大圳の整備を行った八田与一技師の貢献を記念した「八田香り米」が、台南市と友好関係にある山口県内のスーパーで販売されました。台南市の黄偉哲市長は「日台間の時代を超えた友好関係を表すもの」と述べるとともに、日本国内のコメ需要の逼迫を緩和することができるのではないかと期待を表しました。
八田香り米の育種は、台南市政府が六甲区農協、台南市冠森合作社、地元の生産者とともに行い、八田技師が整備した烏山頭ダムの良質な水を活用しながら、食味や適応性、抗病原性という三大指標に基づいて選別を行いました。独特の香りを備えており、食感は日本の国産米に近く、黄市長は「高品質で優良なコメを日本の人びとに味わってもらえることはとりわけうれしい」と述べています。
台南市と山口県は2023年7月、「観光・物産、経済等に関する交流・協力に関する覚書」を締結しています。山口県の丸久グループは、5キロ入りの八田香り米をスーパー「アルク」と「丸久」で取り扱い、日本への売り込みに一役買っています。この取り組みは、台南市と山口県との農業交流と友好を象徴するものとなりました。
丸久グループはこれまでにも、パイナップル、マンゴー、ブンタンなど台南特産の農産物を積極的に取り扱い、今年の台風4号(ダナス)で台南が被災した際には、傘下のスーパーに募金箱を設置して支援を呼びかけています。黄市長は「山口県の各界からの台南に対する支援に感謝する」と述べ、丸久グループの田中康男社長については「すぐれた目利きで良いコメを見極めている」と高く評価しました。