台南市は来年、茨城県那珂市と友好都市の盟約を締結する見通しとなりました。那珂市の先崎市長ら一行5人が10月30日に台南市を訪問し、黄偉哲市長との間で合意したものです。黄市長は「来年は年間を通じて台南400にちなむイベントがあり、那珂市との盟約は台南400に彩を加えるものとなる」と期待を表明しました。
台南市安南区にある飛虎将軍廟は、日本海軍兵曹長だった杉浦茂峰氏を祀っており、那珂市は杉浦氏の出身地。こうした歴史的なつながりから、両市の間では、すでにグラウンドゴルフによる高齢者の交流などが行われています。先崎市長は今回の訪問に先立ち、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表に書簡を送り、台南市との間で友好都市締結を行いたい意向を示していました。
先崎市長は、茨城県議時代に台湾を訪問したことがありますが、台南訪問は今回が初めてとなりました。スライドと動画を使いながら黄市長に那珂市の説明を行ったほか、烏山頭ダムと山海圳サイクリングロードも訪れ、将来的に台南市との間で自転車に関連した交流も実施したい考えを示しました。
黄偉哲市長は「那珂市との間で文化やスポーツなどで交流を広げたい」と述べました。那珂市の学校給食で台湾産のバナナが出されたことにも触れ、「ブンタンやマンゴーなど台南のすぐれた果物を子どもたちに味わってほしい」と、農産物の分野における協力の拡大に期待を示しました。
台南市は茨城県内のほかの都市との間ですでに交流があり、土浦市との間で2023年に友好交流協定を結んだほか、県庁所在地の水戸市とも密接に交流しています。