台南市の黄偉哲市長は13日、山口県の村岡嗣政知事らとウエブで会談し、今秋、観光と物産の交流に関する覚書を調印することで合意しました。黄市長はまた、村岡知事の台南訪問を招請しました。同県は、8日に亡くなった安倍晋三元首相の出身地。常に台湾を支持してきた安倍元首相のご功績に敬意を表すため、会談の前に黙とうをささげました。
安倍氏の首相在任中には、2016年に台南地震が発生しましたが、日本政府は地震発生直後に台湾に専門家を派遣するとともに、支援物資を提供しており、黄市長は「安倍元首相は常に台湾を支持してくださった」と語った。昨年、台湾に420万回分の新型コロナワクチンが供与されたことにも触れ、「このような大切な日本の友人を失ったことは、台湾、そして台南にとっても悲しいこと。残念でなりません」と、安倍元首相の台湾に対する友好に謝意を表明しました。さらに、安倍元首相の信念を継承し、今後、台日友好をより一層促進していく決意を示しました。
今回のウエブ会談には、山口県側から、県議会の柳居俊学議長と日台友好促進山口県議会議員連盟の島田教明会長も参加しました。村岡知事は安倍元首相が常に同県と台湾の交流促進に取り組んでいたことを振り返り、今後安倍元首相の志をしっかりと受け継ぎ、台湾との交流を更に深め、また台南市との友好関係を構築していく考えを示しました。
安倍元首相が亡くなったことから、日本台湾交流協会高雄事務所は弔問記帳台を設けていますが、黄市長はすで弔問記帳台を訪問し、献花を行っています。また、市内総爺芸術文化センターで行われている和風文化祭では、山口県工芸品展示コーナーに安倍元首相の紹介エリアと献花台を設置し、台湾を最も大切していた日本の友人を台南市民に紹介しています。